ハッピーマタニティ&ふれあい子育てアドバイス

今のうちから知っておこう!産後すぐによくある困りごと

  • 母乳もミルクもスキンシップが大切!
  • できるだけ軽減してあげたい赤ちゃんの肌トラブル
  • 知っていそうで知らない優しい抱っこや泣き止ませ方のコツ
  • アイコンタクトってこれだけ重要!赤ちゃんとの距離感とベビーマッサージケア
  • 母乳もミルクもスキンシップが大切!(スキンシップの大切さ、アイコンタクトの大切さ)

    英里さん:NICU(新生児集中治療室)で働いていたので、母乳の大切さはよくわかっていて。小さく生まれても初乳は特に免疫力も高いし、一滴残らず絞ってあげていました。だから母乳はとても大切だな、というのは知っていて妊娠する前から意識していました。

    水野先生:初乳はお母さんからの贈り物、宝物ですからね。お腹の中にいるときは無菌状態で、チョモランマ頂上程度の低酸素濃度しかない。それが生まれてくるとバイ菌はたくさんいるし酸素はいっぱいある。初乳の中には赤ちゃんを感染や毒性から守るものがある。だから3日間くらいは初乳から大事なものが赤ちゃんにいき、その後栄養分のたくさん入っている母乳になっていきます。

    英里さん:NICUでは「ママのおっぱいをあげてください」とお伝えしていましたが、自分がママになっておっぱいをあげる段階になると、慣れるまで2か月くらいかかりました。病院だとおっぱいを飲ませる前と飲ませた後の体重を計るので、どれくらい飲んでくれたかは目で見てわかりますが、退院後は体重を計らないのでミルクの量もどう調整したらいいかわからない。私の場合、2週間後母乳外来に行った時にあまり体重が増えていなくて。冷蔵庫に母乳を保管してまずは母乳をあげて、そのあとミルクにして、とやっていたのでかなり大変でした。

    水野先生:赤ちゃんのために大変な思いをされてきたんですね。でも、大事なものを与えたいという気持ちは赤ちゃんにも伝わっています。追い詰めてしまうと育児自体が大変になってしまうので、相談できる人、信頼できる人がいるといいですね。

    英里さん:悩んでいる時期に検診で水野先生にこのことをお伝えして。その時、先生から返ってきた言葉がすごく胸に刺さったんです。母乳をあげようという気持ちだけで、母乳育児は始まっているし、一滴飲ませただけでも母乳育児なので安心してください、と言われて、すっごく涙が出てきたんですよね。

    水野先生:お母さんの気持ちが大事なんです。赤ちゃんをだっこして、おっぱいを吸って出なければそのあとミルクをあげる。それでもお母さんの気持ちは伝わっていきますから、悩まず追い詰めず、辛いときには何かに頼って。おっぱいをあげると肌と肌のふれあいがある、素肌のスキンシップが大事なんです。英里さんの普段行っているベビーマッサージも含め、スキンシップを意識していただくと、おっぱいをあげる代わりにもなりますからね。

  • できるだけ軽減してあげたい赤ちゃんの肌トラブル

    英里さん:産後、肌が乾燥しやすかったり、乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)でおでこがブツブツになってしまったので、清潔にして保湿にはすごく気をつけていました。

    水野先生:冬場乾燥する時期に、生後1カ月、2カ月の時期を迎えると結構肌荒れはありますね。石鹸の泡で優しく、手の平や指の腹で洗ってあげて、柔らかい綿のタオルで押し拭きする。そのあとできるだけ早く全身に保湿をする。それによってお肌のバリア機能を高めるのが大事だとされています。食べ物のアレルギーを気にされてお母さんは、卵をあげるのが怖いとかも聞きますが、基本はお肌からアレルギーの原因となるものが入ってくるので、お肌のバリア機能を高めると後々、食物アレルギーも防げる。英里さんのように、しっかり保湿をされていたのがよかったですね、今はお肌もきれいですしね。

    英里さん:あとは、あせもとかできてしまって。お肉とお肉の間を伸ばすと赤くなって皮がむけている時がある……。すごくかわいそうだな、と。

    水野先生:しわとしわの間をよく伸ばして、表面よりも長く優しく1.5倍ほど時間をかけて洗ってあげることが大事ですね。脇の下、足の付け根、男の子はおちんちんを持ち上げて裏、タマタマの裏とか。こういう部分はよく肌がむけちゃうんですよ。

    英里さん:NICUに来ている赤ちゃんでもよく見かけていました。かわいそう、きっとしみるだろうな、と。

    水野先生:そのあたりは意識してよく洗ってほしいですね。女の子のおまたの洗い方ですが、よく開いて洗ってもらいたいんですよね。黄色い垢みたいなのがついている赤ちゃんがよくいるんですよ。その場合は綿棒にベビーオイルをつけて垢をふやかして、優しく洗ってあげる。おまたはあんまり洗ってはいけないと思っているけれど、きちんと洗ってほしいですね。

    英里さん:あとおむつかぶれが……。うちの娘もそうでしたが、おしりがただれたり。きれいに洗浄して、押し当てるように拭いてこすらないようにしていました。あと軟膏をたっぷり塗って。

    水野先生:たらいにお湯を張ってお尻だけつけるとか、シャワーで優しく流すだけにして、押し拭きする。ごしごしとやると荒れてしまうので。

    英里さん:それをやると2日くらいできれいになっていました。手間はかかりますが治りは早かったですね。お尻があれると赤ちゃんは辛いですからね。

  • 知っていそうで知らない 優しい抱っこや泣き止ませ方のコツ

    英里さん:レッスンに来ているママを見ていると、赤ちゃんが泣いたときに、縦抱きだったり背中を叩いたりしている場面をよく見るのですが、それで赤ちゃんが反ってしまうことがあって。知っておくと、ママも赤ちゃんも楽ちんかな、という抱き方があるんですよね。

    お腹の中にいるときには、赤ちゃんは丸くなっているので、抱っこしてあげるときに、ママの腕を使って、首の裏と膝の裏を抱えて包み込んであげて、お腹の中にいる時の姿勢、「Cカーブ」を作ってあげます。そして上下するように揺らしてあげると落ち着くことが多いんですね。これをママたちにお伝えするとすぐに泣き止んで、ママたちもびっくりすることが多いですね。

    水野先生:お腹の中にいるときと同じように、まん丸になるように抱っこすると赤ちゃんは落ち着きますよね。

    英里さん:ママの顔がダイレクトに見えるので、より赤ちゃんが落ち着いてくれる、というのもあります。他にも泣いたときには、耳元で「シュ、シュ、シュ」と言うんですけど、それも落ち着いてくれますね。これは、お腹の中にいたときに赤ちゃんが聞いていたママの血液の流れる音に似ているので言いながら上下に揺らしてあげると泣き止んでくれることが多いです。

    水野先生:赤ちゃんが泣いてしまうとお母さんも心配してイライラやドキドキします。それが赤ちゃんに伝わってしまいますから、まずはお母さんが落ち着くこと。落ち着くためには、泣いた時にどうすればいいか、いくつか準備されておくといいですね。リセットできないときにはおしゃぶりでもいいと思います。ビニール袋をくしゃくしゃする音もお腹の中で聞いている音と近いので赤ちゃんが落ち着くと言われています。なんにせよ、お母さんが落ち着くことが大事なので、寒い時期ではないなら、お外を散歩してみる、夜風にあたってみるのもいいと思います。

    英里さん:出産後、抱っこして、寝かせて、おっぱいをあげてのサイクルがずっと続く感じなので、知っておかれるといいと思います。あとはパパやおじいちゃん、おばあちゃん、家族の方が知っていると誰が抱っこしても赤ちゃんは落ち着いてくれるので、結局のところ、ママも赤ちゃんも楽ちん、ということですね。

    水野先生:腱鞘炎になるお母さんも多いので、この抱き方だと手首に負担がかからないのでいいですね。

  • アイコンタクトってこれだけ重要!赤ちゃんとの距離感とベビーマッサージケア

    英里さん:お子さんが生まれて、ベビーマッサージとかタッチすること、コミュニケーションする上で私が口を酸っぱくして言うのが「しっかりアイコンタクトをとっていきましょうね」ということ。触れているからといってお世話をしているつもりになっているママが多いのですが、しっかり顔を見てますか~? アイコンタクトをとってますか? と言うと、「ん?」となるママが多いです。

    目は言葉以上に物事を伝えることができる、と思っていますし、目が合い触れることで、「あなたのことを大好きだよ~」と伝える手段にもなるので、ベビーマッサージをするときにも近づいてアイコンタクトをとっていきましょう、と伝えています。赤ちゃんは視野がボヤッとしてるのですが、比較的焦点が合いやすいのが、おっぱいするときの距離感、と言われているので、触れてあげるときにもママが近づいていってあげて、近い距離感で触れてあげてください、と言ってますね。

    水野先生:おっぱいをあげるときも、お母さんによっては赤ちゃんが泣いているときに、いきなり胸を出してすぐにあげる、という方がよくおられます。でも本当のことを言えば……英里さんもご主人と食事をしにいっても、いきなりポンと食事は出ませんよね。目を見つめて話をして、そこからごはんが出ますよね。赤ちゃんからするとおっぱいは「ごはん」なので、一番大好きなお母さんとごはんを食べるときに、いきなり食べ物を突っ込まれるようなものなので……。

    最初はアイコンタクトをとって、お話しをして、美味しいおっぱい出るからね~、と言うと赤ちゃんも心の準備ができる。アイコンタクトして話しかける、これはベビータイムと言うのですが、赤ちゃんとの距離も縮まり、おっぱいもあげやすくなると言われています。赤ちゃんはお母さんの顔が大好きですからね。お母さんからは「赤ちゃんはいつから目が見えますか」と聞かれることもありますが、生まれてすぐから、お母さんのお顔は好きなんですよ、と伝えています。

    英里さん:赤ちゃんの視力ってママやパパ、おもちゃとか気になるものを動かすとそれに合わせて動くので首の発達とか、寝返りにつながったりするので、アイコンタクトって、人対人だけじゃなくて体の発達にもつながっていきますのでね。

蛯原 英里さん

Profile

ena AMICE(エナ・アミーチェ)代表 日本チャイルドボディケア協会 代表

赤ちゃん子育てのエキスパート

水野 克己先生

Profile

昭和大学江東豊洲病院 小児内科教授 1987年 昭和大学医学部卒業 1994年 小児科専門医 2014年 新生児指導医
蛯原 英里さんの推薦される先生(お子さんの主治医であるなど、公私共に交流があり)。

NEXT 赤ちゃんの成長のために大切な“ふれあい”

  • twitter この記事をつぶやく
  • facebook この記事をシェアする

PAGE TOP